<南太平洋の考古学>

 考古学とは発見された過去の遺構、遺物から過去の歴史を復元する学問です。したがってその拠り所は、緻密な調査の結果によって得られた物的証拠といえます。
 それに比べて、南太平洋では様相がかなり違います。なぜなら、マゼランが新大陸を迂回し西洋人としてはじめて、太平洋に漕ぎ出した頃、そこに住む人々は現在の考古学者がその復元を夢見て止まない石器時代に暮らしていたからです。
 南太平洋の歴史を、敢えて分けるとすると「先史時代」と「歴史時代」に分けられる。この二つを区別するものは西洋人との接触であり、それはマゼランが1,520年に太平洋に漕ぎ出してからのことでした。それゆえに、南太平洋に於いては考古学者は民族学者であり、民族学者は考古学者たり得たのです。
 現在でも、出土遺物と同じ形態の生活用具が使用されている事が多い。それは資源の少ない孤島において、生きる知恵が先史より脈々と続いている事を証明している。幸いなことに、大航海時代の冒険家達や後に派遣された民族学者たちによって多くの資料が収集され、現在に残されている。この点は、他地域の考古学と比べ大きく大きく優位に立っているところです。
 彼らは文字を持たなかったが、話す言葉は、物質文化と同じく、非常に均一性が高い。その起源が同一であったことは容易に想像できる。比較言語学の分野では、言語から彼らの足跡を辿ろうという試みがなされている。
 考古学が「人類史の再構成を究極の目的とする」(鈴木:1988)ならば、南太平洋考古学は、考古学、民族(俗)学、言語学等を、総動員させればそれが実現するのではないかという幻想を抱かせます。

<南太平洋考古学のトピックス>

 そんな中でも考古学という立場から、特出されるいくつかのトピックがあります。
   (1)太平洋への移民者はどこから、そしていつごろきたのか?
   (2)初期移住者の文化の復元。
   (3)第2次、3次の移住はどのようになされたのか?
   (4)島ごとの独自文化の形成過程。

 一般に南太平洋島嶼部(リモートオセアニア)への移民は約4000年前から行われていたといわれています。


<言葉がつなぐ海の道>


<南太平洋写真館>

 フィジーで自分が撮影してきた写真をいくつかのテーマで分類して紹介していきます。




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